三菱ふそうトラック・バス株式会社(MFTBC)様は、ダイムラー・トラックAG傘下の主要な日本の商用車メーカーであり、Fusoブランドのもと170以上の市場で事業を展開しています(2023年は1,680台のeCanter電動トラックを含む137,000台を販売)。ドライバー不足・規制強化・インフラの老朽化といった日本の物流課題に対し、MFTBC様はデジタル革新で応えるべく、Cubastionと連携。顧客・車両・整備のやり取りを一つに集約する、Salesforceベースのクラウドネイティブ基盤「セントラル顧客ポータル(CCP)」を構築しました。
Challenge
分断された顧客接点と、取りこぼされる機会
事業・技術の両面で生じていた課題をご紹介します。
デジタル変革を進めるなかで、リアルタイムの顧客インサイトと接点の可視性の不足が、パーソナライズされた関係構築を妨げ、タイムリーな働きかけやリード創出の機会損失を招いていました。
ビジネス面の課題
- 手作業中心の整備ワークフローによるサービス遅延と連携の齟齬
- 主要なライフサイクルイベント時のみの受動的で限定的な顧客接点
- サイロ化・陳腐化した顧客データによるリード創出力の低下
- 複数の分断されたアプリ利用による一貫性を欠いた体験
技術面の課題
- Truckonnectやe-commerceなど8つの外部システムとの複雑な連携
- 大量処理を阻むSalesforceのガバナ制限への対応
- データ保護を損なわないゲストユーザーのアクセス制御
- 複数開発者によるデプロイとバージョン管理の調整
- Apexの約6MB制限を超える大容量ファイルの転送(OTCS連携)
Solution
Salesforce上に構築した統合顧客ポータル
提供した機能と実装アプローチをご紹介します。
CubastionはアジャイルフレームワークでCCP Phase 2を提供しました(3週間×6スプリント)。CI/CDパイプラインにより、各環境への迅速で信頼性の高いデプロイを実現しています。
- Salesforce Experience Cloud基盤:顧客ID・車両履歴・金融情報を統合し、社内のSFA(営業支援)システムとリアルタイムに同期
- 包括的な車両管理:並べ替え・絞り込み付きの車両登録、カレンダーUIによる整備スケジューリング、リース・費用管理
- 高度な外部連携:Truckonnect(テレマティクス)やFuso Shop(サービス予約)など、セキュアAPIで計8系統のエンタープライズシステムを連携
- 大容量ファイル処理:Apexのファイルサイズ制限(約6MB)をAzure Functionで回避し、OTCSからの大容量ダウンロードを実現
- Playwrightによる自動回帰テスト:各スプリント後にUAT環境で自動実行し、主要フローで90%超のテストカバレッジを維持
Capabilities
この事例で実証された提供価値
お客様がCubastionと取り組める領域の一例です。
本プロジェクトを通じて、以下の専門領域における実装力を実証しました。
- Salesforce Experience Cloud開発:カスタムLightningコンポーネント、セキュアなゲストアクセス、Experience Builder構成によるユーザー中心のポータル
- エンタープライズ統合とクラウドネイティブ設計:RESTful APIで複数基盤を連携し、Azure FunctionでSalesforceの制約を克服してスケーラビリティを確保
- DevOps・CI/CDとアジャイル提供:Playwrightによる自動回帰テストと堅牢なデプロイパイプライン、3週間×6スプリントのアジャイルで継続的に価値を提供
新しいポータルの導入により、主要な業務領域で測定可能な業務・体験の改善が得られました。ワークフローの効率化とデータ精度の向上、直感的なインターフェースにより、全体の効率と将来の拡張性が強化されています。
- 整備スケジューリング時間を30%短縮
- データ同期の自動化により手作業ミスを80%削減
- 顧客満足・体験の全面的な向上(100%)
- 計8系統の外部システムを統合し、分断された複数アプリを単一ポータルへ集約
- リード転換率の20%向上を見込む(予測)
- 2025年4月に本番稼働を開始