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ナレッジAI(社内ナレッジ検索・問い合わせ対応)

社内には、技術文書、マニュアル、過去のトラブル対応、問い合わせ履歴——膨大な知識が蓄積されています。しかし、それらは探せず、結局「詳しい人」に聞くしかない。その人が忙しければ止まり、いなくなれば失われる。ナレッジAIは、散在する社内ナレッジをRAG(検索拡張生成)で横断検索し、自然言語の質問に出典付きで即座に答えます。「あの人に聞けば分かる」を、組織の力に。属人化した知識を、誰もが使える組織の資産に変えます。

「探す時間」と「聞ける人」に縛られた現場

必要な情報は、どこかにあるはずなのに見つからない。フォルダを辿り、Excelを開き、過去メールを検索し、それでも分からなければ詳しい人に聞く——。この繰り返しが、現場の時間を奪っています。さらに、その「詳しい人」に質問が集中し、ベテランの退職とともに知識が失われていく。多くの組織が、知識が「あるのに使えない」「人に依存している」という課題を抱えています。

散在する社内ナレッジを横断検索し出典付きで回答するナレッジAIのイメージ

データが示す、「知識が消えていく」現実

内閣府「令和7年版 高齢社会白書」によれば、日本の生産年齢人口(15〜64歳)は1995年をピークに減少が続き、高齢化率は29.3%に達しています。働き手が減り、熟練者の退職が進むなか、その人だけが持つ知識・経験・判断——「あの人に聞けば分かる」という状態——を、いかに組織の資産として残し、誰もが使える形にするかが問われています。

(出典:内閣府「令和7年版 高齢社会白書」)

社内ナレッジが「使えない」構造的な理由

情報が散在している

技術文書・マニュアル・過去事例・問い合わせ履歴が、フォルダ・システム・個人のPCに分散し、横断的に探せません。

キーワード検索では届かない

同じ内容でも人によって言葉が異なり(表記ゆれ)、キーワード検索では関連する情報にたどり着けません。

回答の根拠が見えない

一般的な生成AIは、それらしい回答を返しても出典を示さないため、業務では信頼して使えません。

属人化している

結局「詳しい人」に聞くしかなく、その人に負荷が集中し、退職とともに知識が失われます。

RAGで、「意味」で探し、「出典付き」で答える

ナレッジAIは、一般的な生成AIとは異なり、お客様の社内ナレッジに基づいて回答します。

  • 意味で検索(RAG):キーワードではなく文脈・意味で関連情報を検索し、表記ゆれや言い回しの違いを越えて、関連する文書・事例を見つけます。
  • 出典付きの回答:回答には必ず参照元(文書名・該当箇所)を添え、根拠をたどれる形で提示します。業務で信頼して使えます。
  • 自然言語・音声で質問:専門用語でも、日常の言葉でも、入力でも音声でも質問できます。
  • 社内システムと連携:既存の文書管理・ナレッジ基盤と連携し、現場の業務フローの中で使えるようにします。
ナレッジAIのRAGアーキテクチャ:ソースナレッジ→取り込み→検索・生成→出典付き回答

Azure OpenAI × Kubernetes——エンタープライズグレードのRAG基盤

ナレッジAIは、Azure Kubernetes Service (AKS) 上に構築されたクラウドネイティブアーキテクチャを基盤とする。

  • 基盤層:AKSによるコンテナオーケストレーションで、スケーラビリティと可用性を確保
  • セキュリティ層:Azure AD / RBACによるアイデンティティ・権限管理と、Key Vaultによるシークレット・証明書の一元管理により、エンタープライズグレードのガバナンスを実現
  • RAGパイプライン層:Azure OpenAI(生成)、Azure AI Search(ベクトル検索・ハイブリッド検索によるナレッジ取得)、Document Intelligence(非構造化ドキュメントからの構造化データ抽出)を組み合わせ、社内外のナレッジソースを横断した回答生成を実現

4つのコア機能でクレーム調査を再定義する

キーワードを超えた文脈検索——表現が違っても同じ問題を捕捉

従来のキーワード検索の最大の弱点は、同じ問題が異なる表現で記録された場合に検索漏れが発生することです。Engineering.IAのハイブリッド検索エンジンは、構造化メタデータフィルタリングとAzure OpenAIエンべディングによるセマンティック類似度検索を組み合わせ、表現のばらつきを超えて関連案件を網羅的に特定します。

  • 車種・部品コード・地域・優先度による構造化フィルタリングで検索スコープを精緻化。広いデータセットから関連度の高い候補を効率的に絞り込む
  • Azure AI SearchのベクトルインデックスとAzure OpenAIエンべディングによるセマンティック類似度検索。「急速充電」「DCチャージャー互換性」「QC充電失敗」などの表現違いを吸収
  • 類似クレームを自動クラスタリングし、繰り返しパターンをグループ化して可視化。単発対応から傾向把握へのシフトを支援

複数クレームを横断した合成インサイト——個別レコードでなく、パターンを理解する

  • 類似クレーム群にわたって解決策を集約し、「このタイプの問題に対して過去どのような対処が有効だったか」をサマリーとして提示。エンジニアの調査工数を構造的に削減
  • 集約ビューと個別レコード詳細の両方を提供。概要で全体傾向を把握し、必要に応じて特定クレームの詳細に深掘りできる二層構造
  • 再発パターンのプロアクティブな検出。特定部品・地域・車種での繰り返し問題を特定し、予防的なエンジニアリング介入の機会を提示

会話型クエリと調査継続性——技術エンジニアが直感的に使える設計

Engineering.IAは、複雑なクエリ構文を覚える必要のない自然言語インターフェースを提供します。技術的な調査質問を投げかけるように操作でき、テキストと音声の両方の入力方式に対応。会話履歴が永続化されることで、複数セッションにわたる調査の継続性を確保し、内部レビューへの活用も可能にします。

  • Azure AI Speechを活用した音声入力。現場での使用やハンズフリー環境での調査を可能にし、タイピングの手間を排除
  • AI Translatorによる多言語クエリ対応。日本語・英語を含む複数言語でのクレームデータ検索と応答生成をサポート
  • フィードバック機能(5段階評価)と回答のテキストダウンロードにより、システムの継続的改善と知識のチーム共有を促進。読み上げ機能で応答内容を音声確認可能

すべての応答にZeus IDを引用——AIへの信頼をトレーサビリティで構築

  • すべての回答にZeusクレームIDリファレンスを含める設計。エンジニアはAIが参照した具体的なレコードに直接アクセスし、文脈と詳細を確認可能
  • 構造化応答フォーマット:サマリー・ランキングされたクレーム・引用が統合された形式で意思決定支援を提供。生データの解釈工数を削減し、即座に活用可能な形式で出力
  • 会話履歴と調査スレッドの永続化により、過去の調査プロセスを後から追跡・内部レビューすることが可能。エンジニアリング意思決定の根拠を組織的に記録

実績——大規模な現場で、すでに動いています

  • Engineering.IA(三菱ふそうトラック・バス様):各地域から蓄積された数十万件規模の技術クレーム情報(Zeus)を対象に、RAGベースのナレッジAI(Diagnostics Chatbot)を構築。技術者が自然言語で過去の類似事例を検索し、出典(クレームID)付きで回答を得られる仕組みを実現しました。導入から数週間で400名以上が利用し、週あたり約200名のペースで利用が拡大、問題解決のスピードは約40%向上しました。
  • TIC(三菱ふそうトラック・バス様):技術サポート領域で生成AIを活用し、応答時間を99%短縮、問い合わせ対応の約75%を自動化しました。

Cubastionは、RAG・生成AIと大規模なデータ統合を組み合わせたナレッジ活用基盤を、本番環境で構築・運用してきました。横浜拠点の日本語対応専任チームが、対象ナレッジの整理から構築・運用・精度改善まで一貫して担当します。

ナレッジAI導入による業務改善ロードマップ:現状→導入→導入後

まずは、活用したいナレッジの整理から。

すべての文書を一度に対象にする必要はありません。Cubastionでは、まず活用したいナレッジ領域を定め、対象データの状態と実現性を見極めるフィージビリティから始めます。まずは、「いつも誰かに聞いている」業務からお聞かせください。

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